その日、魔法使いを見た 魔法みたいな恋だった 魔法使いの邂逅 |
魔法使いさまたちが纏う服は、雨上がりにかかる虹と、真昼の太陽がそのまま形になったみたい。青空に輝くたくさんの花火。そこかしこから降りそそぐ、色とりどりの花びらと紙吹雪。みんなの嬉しそうな大きな声。それに負けないくらいにきらきらした、魔法使いさまたちの笑顔。 |
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貴族のメイドとして働いていれば、誰でも一度は夢に見る。 |
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僕は逃げた。瞬きのたびに上がる火柱から、焼け落ちて崩れる家々から、肌を舐める熱気から。僕を逃がしてくれた両親のことから、目を背けるように。 |
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お姉ちゃんになるのが楽しみだった。お母さんのお腹がどんどん大きくなって、さわるとむずがるみたいに動くのがかわいかった。お母さんは触らせてくれなくて、寝てるときにこっそりしかだめだったけれど。 |
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燃える炎のような赤い髪、迸る血潮のような赤い瞳。どちらの魔法使いにも、決して近づいてはいけないよ。 |
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妹が死んだ。朝から夕暮れまで湖ばかり見ている、愚かな妹だった。 |
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「やあ」 |
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身寄りのない私を愛してくれた妻がいた。彼女との間にできた愛しい息子もいた。息子は育ち、穏やかな女性と結ばれ、私にとっての孫が生まれた。 |
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好きな店があった。雨の街の裏通りにある小さな料理屋で、いつも馴染みの客で賑わっている平民向けの店だった。学友と一緒に行ったり、予定が合わなければ一人で行ったりすることもあった。学校や家の用事の合間を縫っては出かけ、店主さんの料理を食べるのが僕にとっての数少ない娯楽だった。学校を卒業してからは外に出られる時間も減り、行ける機会も減ったが、なんとか時間を工面しては顔を出していた。 |
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差し出されたお父様の手に、自分の手を重ねる。お父様の手は微かに震えていて、私は笑ってしまいそうになった。大丈夫ですと何度も申し上げたのに、当人でもないお父様が震えていらっしゃるなんて。 |
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「ブランシェットの従者、シノだ。よろしく頼む」 |
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周りのみんなが笑っている。歓声を飛ばしている。手を叩いている。そんな賑やかで温かな空間の中で、私はひとりのひとから目を離せなかった。 |
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あのお方の城に明かりが灯った。トトが村に帰ってきた。怪我はなく、犬も一緒に、そして、魔法使いも一緒に。 |
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魔力が衰えたクララの後に新しく召喚されたのは、かつて騎士団長だった子で、魔法使いであることをしばらく隠していたらしい。左右の目の色が違うのと、その色合いには覚えがあったから、まさかと思ったらやっぱり。オーエンの左目の主らしい。弱い魔法使いから奪ったなんて話はオーエンもしていたけど、その本人が賢者の魔法使いに選ばれるのだから、月というのは趣味が悪い。それに愛を語るムルも同じで。 |
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神酒の歓楽街では、月に一度、路上で小さなコンサートが開かれる。いいえ、傍から見ればコンサートとは呼べないのかもしれない。ただ一人の男が歌っている、それだけのこと。 |
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魔道具の水晶玉に映るのは、活気のある酒場の中。棚のワイン瓶の配置にまでこだわられた、美しい酒場だった。カウンターにもテーブルにも魔法使いや魔女がちらちら座っていて、今日も変わらず盛況の様子。 |
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「おい。おい、目を開けろ。死にたくねえならな」 |
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